【己龍】2016年1月8日 Zepp Tokyo『FAMILY PARTY TOUR』ライブレポ

己龍、Zepp Tokyoを埋め尽くしたファンたちの前で、最新シングル『彩』の発売と次の単独巡業「彩 霞 蓋 世」を発表。千秋楽は、TOKYO DOME CITY HALL。
 終始狂喜と叫声に支配!「僕の声は君に響いてますか?!」と、喉を枯らすくらいの想いで歌い叫び続けた千秋楽公演!!

昨年11月25日に、B.P.RECORDSへ所属する己龍/Royz/コドモドラゴンの3バンドが合同で制作リリースしたシングル『FAMILY PARTY』。同作品を手に3バンドは、昨年12月より合同ツアー「FAMILY PARTY」を全国各地で開催。そのファイナル公演として用意したのが、1月8日-10日の3日間に渡り、Zepp Tokyoを舞台にそれぞれのバンドが1日ずつワンマンを行う形でのレーベル主催3 DAYS PARTY形式のライブだった。
同ツアーのファイナルシリーズの先頭を切って登場したのが、1月8日(金)に「FAMILY PARTY千秋楽-己龍編-」と題しZepp Tokyoの舞台に立った己龍。

 会場が闇に包まれると同時に、舞台前面を覆った斜幕の裏側から雷鳴のような太鼓の音が場内に轟き出した。荒れ狂うドラムの唸りへ導かれ、その演奏は次第に形を成し出した。冒頭を飾ったのは、最新ナンバーの『泡沫』だ。斜幕に映し出された無数の泡飛沫の影で、己龍は艶やかな歌へ乱れ狂う演奏を重ねながら、場内を埋めつくした子龍(ファン)たちの感情を徐々に高ぶらせてゆく。幕には水の中を漂う女性の姿が。『泡沫』が描き出したのは、龍宮の世界?!。
凄まじい破裂音と共に斜幕が下り『鬼祭』を奏で出すと同時に、場内は一瞬にして頭振り乱し暴れゆく祭りの舞台に変貌。その光景を目の当たりにしながら、「どいつもこいつも気狂っていこうか!!」と叫ぶヴォーカル眞弥。今宵も、狂喜に支配された宴の幕が切って落とされた。

昨年後半はイベントツアーや合同ツアーに明け暮れたこともあり、己龍にとって今回のライブは、昨年夏に日本武道館で行って以来の単独公演の場となった。久しぶりに長時間熱狂にまみれることの出来る嬉しさや挑む意識が強かったせいか、この日の本編は、暴れるための演目でほぼ埋めつくされていた。
螺子が外れ猛り狂う音に包まれながら、前後左右にモッシュし続けた『十三夜』。『鎮具破具』や『朱花艶閃』では観客たちを客席中央から左右に群れを二分し、演奏を合図に互いの陣地へ突入、もみくちゃにさせゆく「合戦」も登場。
眞弥も「ここは戦(いくさ)の場!メス豚ども、荒ぶる感情ぶつけてこいやっ!!」と何度も子龍たちを煽れば、その声に負けじと誰もが我を忘れ、『愛怨忌焔』『煉獄』『誰彼刻』など感情の留め金を壊してゆく楽曲に身を任せ、狂ったように頭振り乱しては、モッシュや逆ダイし続けていた。

『最後ノ恋』では、胸を疼かせる哀切な歌をむせぶように歌う姿も。哀愁抱かせる歌へ寄り添う参輝の泣きのギターの旋律に、気持ちが何度ぐっと高ぶったことか…。
タオル振りまわし騒ぎ続けた『逃避行』から、眞弥の「だまるさんが転んだ」の歌を合図に、演奏は『鬼遊戯』へ。場内を一気に暴れ祭りに変えた熱狂のメドレー。
 扇子舞う雅びな宴の風景描き出した『朔宵』。日和のベースの破裂音が始まりを告げた『邪一輪』からは、猫の嘶きを頭に配した『化猫』や『拡聲ニ蝕ユ蠢』など、「殺す気でかかってこいよ!!」と叫ぶ眞弥の言葉に相応しい、暴れずにいれない激烈な楽曲を次々投影。本編最後は、熱した感情を思いきり天(そら)へ開放するよう、誰もが『暁歌水月』へ身を任せ、満面の笑顔で大きく手を振り、飛び跳ね続けていた。

この日、一番の嬉しい胆となったのがアンコールに用意した演目たちだった。今の己龍の持ち味である「激しさと雅で艶やかな面」を兼ね備えた『九尾』や、己龍の始まりを告げたダークホラーな『アナザーサイド』で作りあげた、歌に酔いしれながらも暴れゆく光景。
 心の枷を解き放つ『空蝉』では、何時ものライブのように、子龍たちと一緒に歌をかけあう様も登場。
 何より、最後に歌い叫んだ『叫声』では、眞弥自身が剥き出しの裸の心のまま、「僕の叫びは君に響いてますか?!」と絶叫にも似た声で歌い続けていた。会場を埋めつくした子龍たちの誰もが、終始、5人へ心の叫びを熱狂に変えぶつけてきたからこそ、眞弥は顔をくしゃくしゃにしながら、喉を枯らすくらいの気持ちで『叫声』を嬉しそうに歌い叫んでいた。そんな狂喜に満たされ続けた宴を、今宵の己龍はZepp Tokyoの舞台に描き出してくれた。

己龍は、3月2日(水)に通算14枚目となるシングル『彩』(いろどり)を4-Type発売する。ギターの九条武政作曲による同歌は、タイトル通り艶やかで華やかな表情を描いた楽曲として完成。目にも眩しいヴィジュアルイメージ同様、極彩色な輝きを放ちながらも毒も忍ばせた楽曲になりそうな予感も…。
彼らは、この作品を手に3月13日のクラブチッタ川崎の舞台を皮切りに、全15ヶ所計16本に渡る全国単独巡業「彩 霞 蓋 世」を始める。千秋楽の舞台は、4月24日のTOKYO DOME CITY HALL。以前にも同地で公演を行いながら、あと僅かで完売には届かなかったのと、眞弥自身が後悔を背負う苦い経験をしている。今回は、そのリベンジ公演にもなる。ぜひ会場を埋めつくした中、ふたたびあの熱狂を味わいたい。

                                                  TEXT:長澤智典

-セットリスト-
『泡沫』
『鬼祭』
『井底之蛙』
『十三夜』
~SE&MC~
『鎮具破具』
『愛怨忌焔』
『煉獄』
『誰彼刻』
~SE~
『最後ノ恋』
『逃避行』→『鬼遊戯』
『朔宵』
『邪一輪』
『化猫』
『拡聲ニ蝕ユ蠢』
『朱花艶閃』
『暁歌水月』
アンコール
『空蝉』
『九尾』
『アナザーサイド』
『叫声』

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